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工法ガイド

塩ビシート防水とは|ベランダ用(ロクシート)と屋上用・かぶせ工法の違い

塩ビシート防水は、塩化ビニル樹脂系の防水シートを使う工法です。このページでは、田島ルーフィング、ロンシール工業、早川ゴム、AGCポリマー建材の公式ページに書かれている内容をもとに、住宅ベランダ用の製品と屋上向けの製品、改修で使われるかぶせ工法(機械的固定工法)の違いをまとめます。

出典の確認日:2026年11月1日

接着工法と機械的固定工法(かぶせ工法)の違い(メーカー公式の記載)

項目接着工法機械的固定工法(かぶせ工法)
固定方法下地に接着剤を塗布し、防水シートを張りつける(ロンシール工業)固定ディスクを用いて、防水シートを屋根下地に固定する(ロンシール工業)
公式に書かれた利点シートが下地に全面接着されることにより、耐風圧性に優れる(ロンシール工業)下地の影響を受けにくく、改修工事の場合など下地処理が最低限で済み、工期短縮をはかれる(ロンシール工業)
公式に書かれた注意点機械的固定工法に比べ、下地の乾燥など下地条件に注意が必要(ロンシール工業)公式ページに記載なし
既存防水層の扱い公式ページに記載なし既存防水層の全面撤去・調整を必要としない(早川ゴム)
下地の動き公式ページに記載なし全面固定せず絶縁しているため、下地の動きに強い(早川ゴム)
住宅ベランダ用として掲載された製品の例ロクシート(田島ルーフィング「ベランダ防水材」のページ)このページで確認した公式ページには記載なし

ロンシール工業の機械的固定工法には、ディスクを先に固定するUD工法(先打ち)と、ディスクを後から固定するUS工法(後打ち)の2種類があります。UD工法は完成後の意匠性に優れ、US工法は耐風圧性能に非常に信頼がおけ、高層階や沿岸の建物に対応しているとされています。また同社は、既存シート防水層を剥がさずに改修する「ベストプルーフプラス接着改修工法」も掲載しています。

シート防水全般(塩ビシートとゴムシートの違い、費用相場、耐用年数)はシート防水のページ、ほかの工法との比較は工法比較のページで扱っています。

この工法の基本情報

費用の目安
見積もりで確認
おすすめ用途
ベランダ(ロクシート)・屋上(ビュートップなど)・既存防水層を残す改修(かぶせ工法)

メリット

  • 熱や溶剤で溶ける特長を生かしてシートのジョイント部を一体化でき、高い水密性を確保できる(田島ルーフィング)
  • 接着工法はシートが下地に全面接着され、耐風圧性に優れる(ロンシール工業)
  • 機械的固定工法は下地の影響を受けにくく、改修工事では下地処理が最低限で済む(ロンシール工業)
  • サンタックIBシートは保護塗装が不要で、定期的な塗り替え作業が不要(早川ゴム)

デメリット

  • 接着工法は、機械的固定工法に比べて下地の乾燥など下地条件に注意が必要(ロンシール工業)

1塩ビシート防水の基本

AGCポリマー建材のサラセーヌ公式サイトでは、建物防水の主なものとしてウレタン塗膜防水、アスファルト防水、シート防水の3つを挙げ、シート防水を「シート状の材料を用いて、防水層をつくっていく工法」と説明しています。 ロンシール工業は、塩ビシート防水の施工方法には「接着工法」と「機械的固定工法」のふたつがあるとしています。田島ルーフィングは、熱や溶剤で溶けるという塩ビシートの特長を生かし、シートのジョイント部を一体化させることができるため高い水密性を確保できると説明しています。

2ベランダ用:田島ルーフィング「ロクシート」

田島ルーフィングの住宅建材「ベランダ防水材」のページでは、ロクシートを「優れた防水性と美しい意匠性を兼ね備えた塩ビシート防水」として掲載しています。ロクシートは、ポリ塩化ビニル樹脂を主成分とした合成高分子ルーフィングシートを、接着剤を用いて下地に直接貼り付ける工法です。ロクシート用の接着剤で、下地追従性と接着力を実現するとされています。 シートのジョイント部は溶着剤または熱風溶接機を用いて溶融一体化し、水密性を保つと書かれています。シート仕上げの状態で飛び火認定を取得しています。公式の仕様例は次のとおりです(工程1が下地側です)。
仕様番号用途工程2工程1
RS-20軽歩行用(飛び火認定取得)ロクシート20(厚さ2.0mm)VTボンド0.4kg/m²(下地側0.2kg/m²、シート側0.2kg/m²)

3そのほかの塩ビシート製品(屋上・住宅・改修)

田島ルーフィングのビュートップは「塩化ビニル樹脂系シート防水」で、公式ページには「タフな性能と美しい仕上がり。あらゆる屋上環境へ適応」と書かれています。特長として、豊富なカラーバリエーションによる意匠性、ジョイント部を一体化させることによる水密性、特殊基材で強度を高めたシートによる風の強い沿岸部や高層ビルへの対応が挙げられています。 ロンシール工業の110仕様は、下地にエポキシ樹脂系接着剤を用いてシートを張りつける最も一般的な工法とされ、ルーフィングとしてロンプルーフシャネツ(LSN)、ロンプルーフエース(LA)、ベストプルーフシャネツ(BSN)、ニューベストプルーフ(NBP)、ベストプルーフ(BP)が掲載されています。110仕様は、木質合板下地でも飛び火認定を取得した防水システムと記載されています。ロンシール工業は、ハウスメーカー採用の代表的な工法として、125仕様(露出・接着+機械的固定・断熱工法)と225仕様[US工法](露出・機械的固定・断熱工法)を挙げています。 早川ゴムは、サンタックIBシート(塩化ビニル樹脂系防水シート)を、紫外線に強く、耐候性が高い防水シートと説明しています。ポリメリック可塑剤を配合し、年数を経ても硬くなりにくいとされています。水蒸気透過性能が大きく、下地の水分をシート表面から徐々に排出し、フクレのない防水層を形成できると書かれています。耐摩耗性を有し、軽歩行が可能とされています(一部工法を除く)。シート自体に高い耐候性を有しており、保護塗装が必要ないため定期的な塗り替え作業が不要と記載されています。公式の使用用途には、陸屋根、勾配屋根、金属下地屋根、戸建住宅、プール、水槽、太陽光発電システム用架台、屋上緑化が挙げられています。 同社は、サンタックIBシートの機械的固定工法を「かぶせ工法」と表記し、既存防水層の全面撤去・調整を必要とせず、最低限の処理で施工に取り掛かれると説明しています。既存防水層を残したまま新設防水層を形成するため施工中の急な降雨に対応でき、全面固定せず絶縁しているため下地の動きに強いとされています。

よくある質問

Qベランダ用の塩ビシート防水にはどんな製品がありますか?
A

田島ルーフィングは、住宅建材の「ベランダ防水材」のページに塩ビシート防水のロクシートを掲載しています。公式の仕様例RS-20は軽歩行用で、ロクシート20(厚さ2.0mm)をVTボンドで張る仕様です。

Q塩ビシートのつなぎ目はどう処理しますか?
A

田島ルーフィングは、ロクシートのジョイント部を溶着剤または熱風溶接機を用いて溶融一体化すると説明しています。ビュートップについても、熱や溶剤で溶けるという塩ビシートの特長を生かしてジョイント部を一体化させると書かれています。

Qかぶせ工法とは何ですか?
A

早川ゴムは、サンタックIBシートの機械的固定工法を「かぶせ工法」と表記しています。既存防水層の全面撤去・調整を必要とせず、既存防水層を残したまま新設防水層を形成する工法と説明しています。

Q接着工法と機械的固定工法はどちらがよいですか?
A

ロンシール工業は、接着工法は耐風圧性に優れる一方で下地の乾燥など下地条件に注意が必要とし、機械的固定工法は下地の影響を受けにくいとしています。個々の建物でどちらが合うかは、公式ページの記載だけでは判断できません。下地の状態は業者の現地調査で確認してください。

Q塩ビシート防水に保護塗装は必要ですか?
A

早川ゴムは、サンタックIBシートはシート自体に高い耐候性を有しており、保護塗装が必要ないと説明しています。ほかの製品については、このページで確認した公式ページに同様の記載はありませんでした。

Q塩ビシート防水の費用や耐用年数はわかりますか?
A

このページで確認したメーカーの公式ページには、価格と耐用年数の記載がありません。当サイトのシート防水のページでは、くらしのマーケットの10平米あたりの費用相場(シート防水35,000〜93,000円程度)と、防水工事見積もり.comの工法表による耐用年数(塩ビシートは15年ほど)を掲載しています(いずれも2026年11月1日確認)。

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