ルーフバルコニーの防水
出典の確認日:2026年11月2日
ルーフバルコニーは下の階の屋根を兼ねるため、国土交通省の長期修繕計画作成ガイドラインでは、通常のバルコニーの床防水ではなく屋上防水(保護)の対象部位に含めています。防水材メーカーは、ルーフバルコニーを用途に挙げた製品や仕様を個別に用意しています。工事を依頼する際は、見積書の仕様がルーフバルコニー向けかどうかを確認してください。
ガイドラインでは屋上防水(保護)の対象部位に含まれます
国土交通省の「長期修繕計画作成ガイドライン」(令和6年6月改定)の修繕工事項目では、「屋上防水(保護)」の対象部位を「屋上、塔屋、ルーフバルコニー」としています。通常のバルコニーは「床防水」の「バルコニー床防水」(バルコニーの床、側溝・幅木を含む)として別に扱われています。
| 修繕工事項目 | 対象部位 | 工事区分 | 修繕周期の例 | 工事内容の例 |
|---|---|---|---|---|
| 屋上防水(保護) | 屋上、塔屋、ルーフバルコニー | 補修・修繕 | 12〜15年 | 伸縮目地の打替え、保護コンクリート部分補修 |
| 屋上防水(保護) | 屋上、塔屋、ルーフバルコニー | 撤去・新設 | 24〜30年 | 下地処理、ウレタン塗膜防水通気緩衝工法 |
| バルコニー床防水 | バルコニーの床(側溝、幅木を含む) | 修繕 | 12〜15年 | 高圧水洗の上、下地調整、ウレタン塗膜防水 |
この周期はマンションの長期修繕計画を作成するための例で、立地条件などによって異なります。マンションのルーフバルコニーの工事は管理組合の計画修繕にあたる場合があるため、マンションのベランダ防水の負担もあわせてご確認ください。
ルーフバルコニーを用途に挙げている防水材
メーカー公式ページでルーフバルコニーが用途・部位として明記されている製品・工法は次のとおりです(2026年11月2日確認)。
| メーカー・製品 | 工法 | 公式の記載 |
|---|---|---|
| AGCポリマー建材 サラセーヌ 密着SD工法 | ウレタン塗膜防水(密着) | 部位の欄に「屋上」「ルーフバルコニー」「ベランダなど(階下に居室のない部位)」 |
| AGCポリマー建材 サラセーヌ 堅鎧(タフガイ) | ウレタン塗膜防水(通気緩衝工法・密着工法) | 「ルーフバルコニー、ベランダ、屋上など、多彩な用途拡大提案が可能」 |
| 保土谷建材 凄極膜 | ウレタン塗膜防水 | 施工部位に「屋上/ルーフバルコニー/ベランダ/開放廊下・階段・側溝・巾木」など |
| 日本特殊塗料 タフシール#50 | 速硬化型弾性FRP防水 | 主な用途に「ベランダ、バルコニー、ルーフバルコニー、陸屋根」など |
| 日本特殊塗料 プルーフロンアクア | ポリマーセメント系塗膜防水 | カタログの適合部位一覧に「ルーフバルコニー」の推奨仕様(AQ-1WN(遮熱)、AQ-1N) |
| ロンシール工業 ロンマット | 防滑性ビニル床材(防水層の上に施工) | 推奨適用箇所に「ルーフバルコニー用(集合住宅等のルーフバルコニー)」 |
サラセーヌ密着SD工法のページでは、ベランダについて「階下に居室のない部位」と限定しています。下に部屋がある部位の仕様は製品ごとに異なるため、見積書の仕様名をメーカーのカタログと照らし合わせて確認してください。工法ごとの違いはウレタン防水・通気緩衝工法・ポリマーセメント系塗膜防水の各ページで扱っています。
使い方の注意は、メーカーによって書き方が違います
日新工業は、屋上・ルーフバルコニー・ベランダ等の利用者向けの資料で、露出防水の使い方について次のような注意を挙げています。
- ハイヒール、スパイク等、底の尖った履物で歩かない
- タバコの投げ捨てや火気(バーベキュー・花火を含む)の使用は絶対に行わない
- 重量物や振動物は載せない。やむを得ず載せる場合はゴムマット等を敷いて防水層を保護する
- 直接客土して草木を植えない。プランター等の設置はやめる
- 防水層の表面状態と漏水の有無を1年に1回以上確認し、3〜6か月程度に1回、排水溝やドレン部分の泥・枯葉を取り除く
一方、保土谷建材は凄極膜について、膨潤しにくいため植栽が可能で、ベランダでのガーデニングも楽しめると説明しています。植栽やウッドデッキを予定している場合は、使う防水材がその用途に対応しているかを、工事の前に業者とメーカーの資料で確認してください。
よくある質問
Qルーフバルコニーと普通のベランダで、防水の考え方は違いますか?
国土交通省の長期修繕計画作成ガイドラインでは、ルーフバルコニーを「屋上防水(保護)」の対象部位に含め、通常のバルコニーは「バルコニー床防水」として別に扱っています。防水材メーカーも、ルーフバルコニー向けの仕様を製品ごとに示しています。
Qルーフバルコニーの防水の修繕周期の目安は?
同ガイドラインでは、屋上防水(保護)の修繕周期の例を、補修・修繕が12〜15年、撤去・新設が24〜30年としています。マンションの長期修繕計画を作るための例で、実際の時期は点検で確認した劣化の状態をもとに判断します。
Qルーフバルコニーにプランターを置いてもよいですか?
日新工業は、露出防水の使用上の注意として、プランター等の設置をやめること、直接客土して草木を植えないことを挙げています。保土谷建材の凄極膜のように植栽に対応するとしている製品もあるため、今の防水層の製品と仕様を確認してください。マンションの場合は管理規約の定めも確認が必要です。
Qルーフバルコニーの防水工事の費用はいくらですか?
各メーカーの公式ページには工事費の記載がありません。面積、既存の防水層の撤去の有無、工法によって変わるため、金額は業者の見積もりで確認してください。
出典
以下の資料は、2026年11月2日に公式サイトで内容を確認しています。制度や窓口の情報は変更される場合があるため、ご利用前に各公式サイトで最新の情報をご確認ください。